10 補語を取る文



郷センセ じゃあ、次の日本文を英語にしてみてね。横着せずに、ちゃんと紙と鉛筆を用意して、実際に書いてみろよ。じゃないと身につかないぞ。be動詞の後にきている語が名詞なのか形容詞なのかを意識しながら答えを書けよ。答えは下にまとめて書いておくよ。

1. 親父のクルマはすごく古い。(be動詞を使って)

2. 親父は古いクルマに乗っている(drive という動詞を使って)

3. 今日はとても天気がよい。

4. ハナコは具合が悪い(病気だ)。

5. ハナコは具合が悪いの?

6. ハナコは具合が悪いんじゃないの?(否定の疑問文で)

7. 次の列車は遅れている。

8. そのニュースは本当じゃないんじゃないの?(否定の疑問文で)

9. きみの親父さんの会社は小さいの?

10. (9を受けて)いやいや。でっかい会社を5つ経営しているよ。

答え

1. 親父のクルマはすごく古い。(be動詞を使って)
My father's car is very old.
「親父」はくだけた言い方では dad とか daddy なんてのもある。
「古い」という形容詞は old。形容詞を強調する副詞は very で、形容詞の前に置く。


2. 親父は古いクルマに乗っている(drive という動詞を使って)
My dad drives an old car.
「乗っている」=「運転している」と考えて drive という動詞を使ってみた。「所有している」と考えて、
My father has an old car.
などとしてもよい。三単現であることを忘れずに。
a は、母音の前にくると an になる。発音しやすくするため。ここでは old が続いているので an old car だが、「とっても古いクルマ」で very で強調すれば、a very old car となる。


3. 今日はとても天気がよい。
It's very fine today.
天気を表す主語は it 。ただ、この程度の文だと、いっそ「今日」(today)を主語にしてしまって、
Today is very fine.
といっても間違いではない。この場合の today は「今日は」という副詞ではなく「今日」という名詞。
名詞、動詞、副詞、形容詞……など、語の種類を表す言葉を「品詞」という。同じ語でも品詞がいろいろある。品詞が変われば文の中での役割が変わる。そういうところを意識しながら文を書いたり読んだりしないと、英語はいつまで経っても身に付かないぞ。


4. ハナコは具合が悪い(病気だ)。
Hanako is sick.
sick は「病気の」「具合が悪い」という意味の形容詞。sick people なら「病気の人たち」。
逆の意味が fine 。fine は広い範囲で「よい」「調子がいい」「具合がいい」「良好だ」「気持ちよい」というよい意味を表す。
「調子はどう?」ときかれたときの答えでも、I'm fine, thank you.(元気だよ、ありがとね)などと答えるのは定番になっている。


5. ハナコは具合が悪いの?
Is Hanako sick?
4を疑問文にすればいいだけ。


6. ハナコは具合が悪いんじゃないの?(否定の疑問文で)
Isn't Hanako sick?
否定文 Hanako isn't sick. をさらに疑問文にすればいいので、isn't を主語 Hanako の前に出せばいい。


7. 次の列車は遅れている。
The next train is late.
「次の」は next 。車内アナウンスで「The next station is Shibuya.」などというのをよく耳にするはず。
「次の~」という形容詞がつけば、その名詞は特定のものを表しているので a ではなく the をつける。
a と the は名詞の前につける語で「冠詞(かんし)」という。a は不特定のもの「1つ」をさす冠詞で「不定冠詞」、the は特定のものをさすので「定冠詞」なんて呼ぶ。a と the の使い分けは日本人には難しいけれど、意識しながら英文に接して、正しく使えるように感覚を磨いていくしかない。
「遅れて」「遅い」という意味の副詞・形容詞は late 。be動詞+late は「遅れている」の意味になる。
Hanako is always late.(ハナコはいつも遅刻する)
……ダメじゃんね、ハナコ。


8. そのニュースは本当じゃないんじゃないの?(否定の疑問文で)
Isn't the news true?

9. きみの親父さんの会社は小さいの?
Is your father's company small?

10. (9を受けて)いやいや。でっかい会社を5つ経営しているよ。
No, no! He runs five big companies.
「大きい」を表す形容詞は big の他にも、large、giant などいろいろあるが、big はいちばん汎用性が高い。会社が「大きい」は「規模」のことだが、big を使っておけば問題ない。
company(会社) は、「子音字+y」で終わる語だから、複数形は y を i に変えて es をつける。
ここで使った run は、すでにやったように「経営する」という意味を表す他動詞。自動詞の「走る」とは使い方が違うことに注意。
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