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15. 疑問詞+形容詞・副詞/疑問詞+名詞


郷センセ郷センセ:  今日も生徒は凡太か。まずは前回のおさらいからだ。
「新居の住み心地はいかが?」
っていうのを、how で始まる疑問文で……っていうの、やったよね。覚えてるか?
凡太 はい。
How do you like your new house?
です。

おお、すごいな。雑談のクイズ編もちゃんと復習していたか。すんばらしい。
この How do you like ~? っていう言い方は、いろいろ応用できるから丸暗記しておくといいね。

How do you like my new suit?
(俺のこの新しいスーツ、似合ってるかな?)

How do you like your coffee?
(コーヒーはどうやって飲む派? =ミルクを入れたり砂糖を入れたりブラックだったり……)

How do you like Japan?
(日本はどうですか? =外国からの観光客などに印象をきくとき)

で、この how っていう疑問詞は、「どんな風に?」「どうやって」という「程度」や「手段」をきくときの疑問詞なわけだな。
How do you go to school every day?
なら、「毎日どうやって学校に行ってるの?」だから、交通手段をきいていることになる。
I go to school by bus.(バス通学だよ)
By bike (bicycle/cycle).(自転車で
I walk to school.(歩いて行くよ)
On foot.(徒歩で)
……みたいに答えるね。
ちなみに交通手段を答えるときの by ~ は、by の後の名詞に冠詞(a / the)はつけないってのも覚えておけよ。

さてと、今日は疑問詞に形容詞・副詞や名詞がくっつく言い方をやってみるよ。まずは、この how に形容詞や副詞がついて「どの程度~」という「程度」をきく言い方からいくかな。すごくよく使う言い方だからな。

「ハナコの親父さんはクルマを何台持っているの?」というのを英語でどういえばいいかな。
凡太 「クルマを何台……」?

じゃあ、先に答えの文を考えてみようか。
「ハナコの父親はクルマを5台持っている」は?
凡太 Hanako's father has five cars.
です。

そだね~。ハナコの親父さん、クルマが好きなんだね~。しかも金あるんだね~。
で、この five をききたいわけだ。
数をきくときは、 how many ~という言い方できくんだ。how は疑問詞だから文の先頭にきて、その後は疑問文の語順になるよな。
だから……?
凡太 How many does Hanako's father have cars?
……ですか?

それって、なんか変な感じしないか?
how many をひとまとまりにして文頭にもってきたのはいい。その後の does your father have もバッチリだ。だいぶ慣れてきたな。
でも、cars が離れちゃったな。「意味のまとまり」ということでいえば、答えの文の中の five cars(5台のクルマ)っていうのはひとまとまりだろ。five と cars を離してしまったら意味が通らないよな。だから、この場合、「how many + 名詞」はひとまとまりにしないと通じない。
……だから?
凡太 How many cars does your father have?

そう! そうなるのよ。
how many + 名詞」で「いくつの~」って、数をきく言い方になる。
数えられる物は全部この言い方でいい。

How many apples do you want?
りんごいくつほしいの?)

How many brothers and sisters does Hanako have?
(ハナコは何人兄弟なの?)

How many runners can you see from here?
(ここから何人のランナーが見える?)

How many times do you go to stool in a day ?
(1日に何回ウンコする? ※go to stool = ウンチをする、脱糞する)

time は「時間」の他に「回数」っていう意味もある。one 以外は全部 times って複数形になるよ。one time、two times、three times ……。
ただ、副詞として使う場合、one time は once、two times は twice という言い方があって、気むずかしいじいさんなんかは「Two times? No! Twice!」って怒ったりするかもしれない。俺は実際学生時代に年輩の神父さんにそう怒られたな。イギリス人だったのかな。
言葉は時代とともに変わるからね。日本語だってそういうのいっぱいあるだろ。「全然」というのは、本来否定の意味でしか使わない副詞だけど、今では「全然いいよ」って肯定の意味で使っても全然オッケーになっちゃったしな。「ヤバい」をいい意味でも使うなんて、俺たちの世代では信じられないことだけど、若い子たちは全然平気で使うしな。ほんとヤバい時代になったわ。
……っていう話は置いといて……、「ウンコする」の表現な。go to stool
stool っていうのは日本語にもなってるよな。スツール……丸い椅子のことだな。丸い椅子に行く……ウンコするっていう意味の慣用句だな。ある意味、婉曲的に言っていたのが慣用句になったのかな。go to school (通学する)と同じように、決まった言い方になっちゃっているから、もはや a とか the はつけない。

How many times ~ in a day?
は、
How many times a day ~?
っていう風に、a day や a week、a month をくっつけてひとかたまりにして文頭にもってくる言い方もある。
How many times a week do you have a date with Hanako?
週に何回ハナコとデートしてるの?)


じゃあ、「4月は何日ある?」を英語にすると?
凡太 あ、なんかそれ、やったような……。
「ある」を動詞の have でいうってやつじゃないですか? だから……えっと……、
How many days does April have?


おお~! すげ~な。どんどん賢くなってるな。そういうことよ。

で、many は数えられるものにつくけど、数えられないものが「たくさん」あるのは much を使うんだったな。だから、
数えられる物は 「how many +名詞」だけど、
数えられないものは 「how much ~」 っていう。

いちばん簡単なのは「これいくら?」って値段をきくときね。
How much (is it)?
ってきくね。
「札幌では1月にどのくらい雪が降る?」
は、
How much snow do they have in January in Sapporo?
といえばいい。
how much snow を主語にして疑問文を作れば、雨や雪が「降る」っていう意味の動詞は fall だから、
How much snow falls in Sapporo in January?
ともいえる。
in Sapporo (札幌で)と in January(1月に)の順番は、この場合はどっちが先でもいいかな。
さらには、この much を副詞として使えば、
How much does it snow in Sapporo in January?
でもOKだな。この文では snow は名詞じゃなくて「雪が降る」という意味の動詞だ。

じゃあ、これを未来の文にして、
「この冬、このへんではどのくらい雪が降るかな」ならどうなる? 「このへん」は here でいいや。
凡太 How much will it snow here this winter?
……ですか?

すんばらしいな。今日は冴えまくりじゃん。そういうことだね。

how +形容詞/副詞 の言い方を他にも挙げておくと、

How far is it to Shibuya station?
(渋谷駅まではどのくらいありますか? =距離
 ⇒ It is about 2 kirometers from here.(ここから約2kmある)

How tall is Hanako?
(ハナコの身長はどのくらい? = 背の高さ)
 ⇒ She is one hundred eighty-five centimeters tall.(185 cm ある)

How high is Tokyo Sky Tree?
(東京スカイツリーの高さはどれくらい? = 高さ
 ⇒ It is six handred thirty-four meters high.(634mだ)

How wide is your new car?
(きみの新車は車幅どれくらい? = 幅)

How often do you travel overseas?
(どのくらい海外旅行に行ってるの? = 頻度)
 ⇒ I do more than ten times in a year.(年10回以上行くよ)

How old is Pochi?
(ポチって何歳? = 年齢)
 ⇒ He is 17 years old, over 80 in human years.
 (17だよ。人間の年齢だと80歳超えてるね)

……わ~お。ポチって長生き~! とまあ、こんな感じかな。
凡太 いろいろいえるんっすね~。

そうよ。どれも日常的に使う表現だから、ひとつひとつ覚えような。

で、how はこんな風に形容詞や副詞がつくことが多いけど、後ろに名詞がつく疑問詞ってのもある。what、which、whose の3つだ。
「which +名詞」は「どっちの~」、「whose +名詞」は「誰の~」って意味で、簡単だな。

Which car do you like better?
どっちのクルマが好み?)

Whose car is this?
(これ、誰のクルマ?)

what がいちばん使い方が広いかな。

What time is it?
(今何時?)

What color do you like?
(何色が好き?)

What sport do you play?
(どんなスポーツをしてるの?)

……で、注意したいのは、what time には副詞的な使い方もあるってことだ。

What time do you get up every morning?
(毎朝何時に起きるの?)
 ⇒ I get up at nine.
9時に起きるよ)

……これなんかは、what time が at nine(9時に)という副詞句の部分をきいているから、when なんかと同じ副詞の働きだね。

how+形容詞/副詞
what/which/whose+名詞
……これはそれが意味のひとまとまりでバラバラにしない、ってことだけを注意すれば、別に難しいことじゃないよな。むしろ、文の構造、語順で間違える人が多い。やっぱり語順が大事だな。ごーじゅんじセンセの……
凡太 教え……っすね。

そういうこと~。

15-2 感嘆文

じゃあ、ついでに「感嘆文」もサクッとやっておこうかな。
「なんて~なんだ!」ってぶったまげる表現の文だね。
感嘆文は簡単だ。
凡太 …………。

感嘆文は2つのタイプがある。
  1. how+形容詞/副詞
  2. what+(a)+名詞
……だ。
疑問詞+形容詞・副詞 と what+名詞 で疑問文を作る方法は今やったばかりだよな。

How wide is your new car?
(きみの新車は車幅どれくらい? = 幅)

これは疑問文だけれど、この語順を変えて、

How wide your new car is!
とやると、
「きみの新車はなんて幅広なんだ!」
……って、驚いている文になる。
違いは語順だね。
How wide の後が疑問文の語順なら普通に疑問文だけど、平叙文の語順のままにすれば感嘆文になるわけだ。
な、簡単だろ?
凡太 …………はい……。

what +名詞 のパターンも同じだね。
What a car you have!
(きみはなんちゅうクルマを持ってるんだ!)
って、驚いていることになる。
「なんちゅうクルマ」の「なんちゅう」の内容はこれだけでは分からない。古いとか高級だとかボコボコだとか、いろいろあるわな。
その内容をちゃんというには、
What a 形容詞+名詞 ~!
という形にすればいい。

What a shabby car you have!
(なんちゅうボロ車に乗ってるんだ!)

What a strange car that is!
(あれはなんてヘンテコなクルマだ!)

……簡単だろ?
語順が平叙文のままってところが大事。
語順がいかに大事か分かるね。
あと、数えられる名詞が単数なら a を忘れずに。

What a ~! は、後ろを省略してもよく使うよ。

What a day!
「なんて日だ!」

バイきんぐ小峠の名台詞(めいぜりふ)だねえ。

What a surprise!
「ひっくりしたなぁ、もう!」
これはてんぷくトリオの三波伸介(みなみしんすけ)の大ヒットギャグだねえ。
当然、凡太は知らんだろうが……。

……というわけで、今日はここまでにしておこうか。
凡太 はい。


今日のポイント:


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